ボーズ・アゲイン

本人が「ジャンボカット〜」と適当に節をつけてうたってしまうくらい、ジャンボジャンボ言い続けた小とんがりの髪型。
半端に伸びれば襟足も伸び、帽子から出るそのちょろ加減が気に入りません。

しかし、本人は断固としてはさみ拒否。カット拒否。
地震雷火事親父と流れるように言うが如く、トイレ一人寝散髪と言ってみるのですが、オール拒否です。
どうしたもんか。

今日も今日とて、珍しく早く帰ってきた大とんがり殿のごはんの支度をしながら、散髪への誘いをかけてみます。
大人の手が二つある今、羽交い絞めにして切っちゃう計画も企て済みです。
いいんです。わたしが悪者になれば。
後は、大とんがり殿が慰めてくれれば。

ところが、意外な救世主が現れました。
ウィンナーさまです。
「いいこでちょきちょきしたら、ウィンナー食べられるよ。ケチャップもつけてあげる」
この言葉に小とんがりは快諾しました。バリカンだってOK出ました。

いい機会なので、しばらく散髪しなくてもいいよう、10mm坊主にカットしました。
襟足が長かった反動で、禿ができるくらい切りすぎてしまいましたが、わたしは充実感でいっぱいです。

しかし…後ろ姿が昭和です。前から見た姿はカロリーメイトのCMの荒川良々のよう。
センスは養われないと断言できます。

悲しいけれど、小とんがり。君は将来デザイナーだとか美容師だとか、そんなセンスを要求されるような職業に就くことはかなり困難だと思われるよ。
お年寄りには受けがよさそうだが、オサレ的観点からは駄目出しされるよに、坊主に裾をインしたシャツのその姿。